外食産業の年収、外食産業の人間関係、外食産業の出世や異動、外食産業の不正、外食産業の衛生管理、外食産業の恋愛や結婚を赤裸々に暴露

「なぁ、ポッターよぉ。ここいらねえだろう?そう思うだろう?」

竜兵はいつものごとく、スケジュール表をみながら、できたスケジュールについて論評していた。


そのスケジュールでは、月曜のディナーの夕方6時台にキッチンに3人配置されているシフトであった。

配送作業や発注作業を考えれば別に3人いても良いシフトである。

ちなみにその日、竜兵は休みの日であった。


「じゃあ、店長に言って、夕方6~7時の1時間削っていいな?」


その日、そのシフトに絡んでいるポッターは、言い出したらきかないこの中年男の同意に渋々ながらも同意せざるおえないことをよく理解しているので、渋い表情で小声で言った。

「はい。。。大丈夫だと思います。。。」




「なんだ?月曜だぞ?あぁん?嫌なのか?いいのか?どっちだ?決めろ?」

「嫌なら別に嫌でイイんだぞ?」

「あぁん?どっちだ?早く決めろ!」

捲くし立てるように竜兵は言った。



「俺は。。。大丈夫だと思うんですけど。。。他の2人が。。。」




「あんなん関係ねぇんだよ!お前がイイっていやぁ別にかまわねえんだよ。」


ちなみに1時間削られるのは、ポッターではなく他の2人の内の1人で、夕方の6時出勤を7時からに変えようと画策しているのである。さらにいえば、他の2人に竜兵の決定を報告しなければならないのは子分のポッターである。



なんで竜兵がそんなことをするかというと、簡単にいえば、自分のこの店での存在意義を示す為である。


このように強制的に労働時間を減らしてくれるので、その点だけを考えれば店にとって、竜兵は非常に重宝する存在になるので、”自分は店の為に役に立っている”と示せることになるし、一緒に働くバイトの同僚たちには”自分がリーダーである”ことを示せることになるのである。


結局、この件については竜兵の思惑通りに進んで、ポッター以外の2人の内の1人が1時間の労働時間を削られたのであった。



いつだったか、ウズラのおじさんがポッターにポツリと言った事があった。

「若い内から醜いものに迎合ばっかしてると品性がなくなるよ」と。。。


それを言われた時のポッターがとても顔を赤らめていたのが今でも印象に残っている。
「嫌なのか?イイのか?どっちだ?早く決めろ!」

竜兵は恫喝するかのように青年に選択を迫った。



「いやです。。。」


「じゃぁ、おめぇ、今度からあのトング、ぜってぇ使わせねぇからよ!いいんだなそれで?」

「俺のトング、ぜってぇ使うんじゃねぇぞ!」



「でも、あれって、別に竜兵さん個人のものじゃぁないじゃないですか。。。」


顔を真っ赤にさせて、竜兵は怒鳴り散らした。

「かんけえねぇんだよ!俺がつかってきたんから、あれは俺のなんだよ!ぜってぇ、今後、一切、つかわせねえからな!」


「わかったな?それでいいんだな?」




「あぁ、はい。別にどうでもいいです。。。」




「あぁ、もうわかったよ。ぐちゃぐちゃよぉ。。。」



ぐちゃぐちゃ言ってるのは間違いなく竜兵の方であるが、よくこのように言うことが竜兵は多かった。


事の顛末を簡潔に述べると、竜平が愛用している少し金色に近い色のトングを竜兵がいない時に、青年自身が使うか竜兵が決めている場所に隠すように強要してきたのである。


青年の本意は私にはわからないが、今回の要求自体は別にたいしたことではないが、竜兵のようなこういった人間は一つのことを許すと、どんどん要求がエスカレートしていき、取り返しのつかないことになってしまうので、どこかではっきりと拒否する姿勢をとらないといけないと本能的に感じて、今回、拒絶したのではないかと思う。



外食の現場でバイトなんかをするとわかるが、横暴な既存メンバーが自分勝手でわがままな要求を新人アルバイトに迫ってくることは多々あることである。


それに対してどういった対応をするのが正解かは正直、わからないが、新人アルバイトにとってはやっかいでタフなやり取りであることは間違いないだろう。


なぜならば、奴らは世間でいう常識というものの枠から完全に逸脱したモンスターだからである。

「別に俺は竜兵さんの子分でも実家の弟でも何でもないんですよ!」

青年は控え室で、今まで溜めに溜めた竜兵への不満を吐き出すように訴えた。





竜兵は顔を真っ赤にさせていつものごとく青年を威圧するように言った。

「あぁ?」




「同じただのバイトなのに。。。」

青年は言葉を詰まらせながらも続けた。

「なんで。。。いつも命令口調なんですか?」

「ただの。。ただのバイトの先輩後輩なのに普通に、”~やって”って言えばいいのになんで、なんで、いつも命令してくるんですか?」



竜兵は顔をさらに一段赤くして吐き捨てるように怒鳴った。

「だったら、おめぇが、きかなきゃいいんだろうが!あぁ?違うか?」

「じゃあよぉ、これからお前一人で勝手にやりゃぁいいじゃねぇか!」


青年は明らかに竜兵の迫力に押されて、トーンダウンしてモゴモゴと弱々しく少し言い返して控え室を出て帰って行ってしまった。



控え室に残された竜兵は唯一、この事件の傍観者であった私に聴こえるように青年への批判を独り言のように言うのであった。


その後、竜兵は自分の手下を含めて、他のバイトたちに自分を正当化する為に、あるいは自分を擁護する為に、この件を自分が有利になるようにアレンジを加えて、自身の主張を話し聞かせ続けた。


手下の若旦那やポッターに、「なぁ?そう思うだろう?」「俺は悪くねえだろう?」という感じで話していた。



竜兵にとっては青年は直属の部下のようなもんで、一方で青年にとっては竜兵はたんなるバイト先のうざい中年の先輩であったのだろう。

お互いの関係の意識の差があまりにも違うことによって、一方にとっては、とてつもないストレスの原因になっていることはよくあることである。



私が青年の立場だったら、おそらく、青年と同様に自分なりに距離を取りながら我慢して日々を過ごしているだろう。我慢できなくなったら辞めてしまうと思う。



仕事というのは社員でもバイトでも、単純に作業をするとかそういうことだけではなく、人間関係というものが常に付きまとい、それを自分なりにどう処理していくかが誰にとっても、とても難しい課題である。


ニートが増えたのも、変に知識があったり色々と自分なり最悪の事態を想定してしまい、人間関係での苦労を働く前から心配しすぎて、それが恐怖心となり、踏み出せなくなってしまっているのも一つの原因かもしれない。

私が高校生の頃に初めてバイトする時、働くことへの事前知識がまるでないので、人間関係がどうなるんだろうとかまるで考えずに躊躇無くバイトを始めたものだ。


しかし、少ないながらも10代の頃より、経験や知識が増えて、一般の常識からかなりかけ離れた横柄で傲慢な人間も世の中には大勢いて、働く場所にもそういった人間がいる可能性も高く、「働くということ = そういった人間とも我慢しながら付き合わなくてはならない」という覚悟もするようになったものである。


働くっていうことは本当に大変だと思う。
「スイマセン。ちょっと、私、若旦那さん、あれなんで。。。お客さんから料理が汚いって言われたんですけど。。。」

20代中盤のフロアー担当の女性は私にすがる様に言ってきた。

「あぁ、はい。じゃあ、僕が。。。」

私はそのお客さんの席に向かって、謝罪し、”すぐに作り直してくるのでお許し頂きたい”旨を伝えて、その了承を得て、若旦那の作った盛り付けの汚い料理を持ってパントリーに行った。



そして、パントリーの下げ台の前のゴミ箱に、その汚らしい盛り付けの料理を捨てた。

少し、深呼吸し、キッチンに向かって、「○○の盛り付けが汚いとクレームがきたので最優先で次に打つオーダーを作ってください。」と大きめの声で伝えた。


キッチン内で若旦那は、こちらに聞こえるような声でブツブツ文句を言いながら、乱暴に音を立てながら冷蔵庫を開けたりしながら、料理を作り始めた。


少ししてキッチン内から客席に聞こえるような大声で、「お願いしマース!料理冷めちまうだろう!」と若旦那のが怒鳴る声が聞こえてきたので、私はパントリーに向かって、出された料理をチェックして、それを待ってもらっているお客さんのところに持っていって、再び謝罪をするのであった。


飲食店では、料理を作る人間が料理を持っていく人間より偉いと勘違いすることがよくある。

高級ホテルなんかでも、総料理長をホテルの取締役にするのは、ホテル側の責任者にすることによって、料理部門の行き過ぎた権力をコントロールする狙いもあったりするそうだ。


時給1000円にも満たないアルバイト・フリーターの若旦那はよく、控え室で、親分の竜兵と「この日のこのラインが弱いから、事前に仕込み量を無視して多めにやらねえとダメだな」とか「この日は月曜日だから客数が少ないから大丈夫だろう」とか真剣にスケジュールのことを心配してくれる。

若旦那は、学生の頃、ファミレスでバイトしていた頃、冷蔵庫で摘み食いしながら、早く終わることしか考えていなかった私とは違い、管理者の視点を持ったアルバイトなのである!


きっと、一秒でも早くお客様に料理をお出しするために、汚らしい盛り付けでも管理者の視点に立てば仕方ないと考えてのことだろうし、そのためにはフロアー担当者を怒鳴ったり、調理機器や器具を乱暴に扱っても仕方ないと思ってのことだろう。


若旦那たちのようなやる気のあるアルバイトばかりならきっと、外食産業の社員はもっと楽ができると思う。。。

さすがである。
「おい!バイト!短期のバイト!」

ある公的な場所で、そこの職員の30代中盤くらいの色黒の短髪の男が、40歳過ぎのその短期のバイトと思われる男性を、そこらへんに転がっている石ころのように、見下すように、横柄に、面倒くさそうに言っていた現場に居合わせたことがある。



色々、人って事情があると思う。

人生って順風満帆ばっかりじゃないし、頑張りすぎてダメになってしまった人も多いだろうし、他人が単純にどうのこうの評価できるもんじゃないと思う。


若い人間に対して、ある程度の年齢の人間が少し横柄に振舞っても、まぁ、そういうこともあるかなぁと思うこともできるけど、40歳過ぎの大人に対して、「おい!バイト!短期のバイト!」なんて、本当に切ない気持ちになるよね。



その人にも色々、これまでの人生があって、たまたま、そこで短期のバイトをしてるだけで、名前もキチンとあるわけだから、なにか指示する必要性があるなら、「○○さん」とキチンと名前を呼ぶべきだと思うよね。

でも、人間って、肩書きとかそういうので、どうしても、人を見下したり、自分が偉くなったと勘違いすることも多いだろうし、意識的に自分の居場所や地位を守るために必要以上にそういう風に粗暴に振舞うことってあるよね。



外食の店長や社員でも、アルバイトに対して横柄な態度をとる人は結構、多くて。。。

まぁ、何度もここで語ってるけど、そういう社員の方が確実に外食に向いているのは間違いないと思う。


なんか、悲しいけど、他人の気持ちを汲める人より、他人を利用して他人に対して横柄に振舞える人間の方がやっぱり、結局、外食では生き残れると思う。

リーダーシップなんて綺麗な言葉で求める人材を謳っているけど、結局、自分より年上の人間たちに対して、怒鳴ったり、タメ口で接したり、命令したり、都合よく利用できる人間ってことだと思う。


バイトの子を正座させて反省させたとか、入ってくるバイトはほとんど怒鳴って一度は泣かしてるとか、そんなことを得意げになって同僚の社員に話す社員とかもいるから本当に悲しいよね。

まぁ、そこまでいかなくても、時間外にフリーターに自分の車(フリーター所有の車)で借り物に無償で行かせたり、スケジュールを店側の都合でギリギリまで出さないでバイトに偉そうに出勤日を保留させたり、店側が頼んで出てもらったのに暇になったから休憩に行かせたり、「要らなかったんじゃねえの」とか無神経な一言を言ったり、もう本当にそういう軽く他人を扱うことって多いから、ビックリするよね。



でも、そういう風に他人をイイ様に軽く扱えないと、人を通じて商売をするっていうのは難しいと思う。

だからこういう職業って続けるのは難しいと思うし、ストレスも多いと思う。


よっぽど自己主張できる人間か、運良くいっしょに働く人たちの性格がまともじゃないと、外食で働いたら嫌な気持ちになりまくって、ストレス溜まりまくりだと思う。


もし、次の人生もあるのなら、学校を卒業したら社員としてもバイトとしても外食で働かなくても良い人生でありたと切に願います。

私は深夜からの出勤で夕方にはまだ寝ていた。


店長もいない日で、急にバイトの高校生が来れなくなって、その分を埋める必要性が出てきた。


ランチのボスのおばちゃんが、自分の子分のおばちゃんを店長や社員の私に連絡することなく許可無く残業させて残らせた。


おばちゃんからすれば、寝てるのがわかってる社員やたまの休みの店長にわざわざ電話連絡するのは可哀想と思う気持ちもあったのだろう。

でも、一方でアルバイトの身分で予算に関係してくるスケジュールを勝手に変更するのはどうかと思う部分もあるし、子分のおばちゃんは本音では残業したくなかったのかもしれない。時給だって子分のおばちゃんと高校生のバイトだと違うから当然、予算も変わってくる。

その日に休みの他の高校生に連絡すれば出てくれたかもしれない。


同じような前例があって、店長が「そういう場合はそうしてくれていいですよ。」と言ってれば問題はないだろう。


自分の立場をどう理解しているかの認識の違いはアルバイト間で全然違うものだ。


”バイトなんだから言われたことを言われた通りにやってればいいんだよ”と考える人も多いと思う。店でどんな問題が起ころうと、”自分の働いている時間に自分の仕事だけをやっていたい、あるいはやればいいんだよ”と考える人も多い。

一方でバイトだけど”働いている以上は自分の店でもある”という意識の元で、積極的に口を出して、主義主張して、時には自己犠牲しながら店の運営に関するようなことにも関わってこようとする人もいる。


店長や社員によって、前者と後者に対する評価は全然違うものだ。


前者の典型は当日に急に休んだ高校生で、後者の典型はボスのおばちゃんである。

今回の件で考えれば、前者の高校生自身が、他の人に連絡をとるなどをして代わって貰える様に努力する必要があったと思う。


ボスのおばちゃんにすれば、高校生や店長、私の代わりに”子分のおばちゃんを犠牲にしてあげた”ということになる。

子分のおばちゃんの本音は私にはわからない。
本当は働きたくなかったのかもしれないし、”超勤できてラッキー”と思ったのかもしれない。



でも、もし、私が子分のおばちゃんの立場なら、”なんで同じただのパートのおばさんなのに、管理者でもないあんたにいわれて私が残んなきゃいけないのよ”と思うだろう。



仮に高校生自身が電話をかけてきた際に、子分のおばちゃん本人に直接、”代わって頂けないでしょうか?”と交渉していれば、子分のおばちゃん本人の意志で働いたということになる。でも、問題は間にボスのおばちゃんが介入していることだ。(もちろん、もっといえば時給が違うので自分の都合で予算が変わってくるのでその点も配慮すべきなのだが。。。)


常にボスのおばちゃんは自分の子分たちのスケジュールに関することには介入してくる。

正月やゴールデンウィーク、お盆シーズンなんかのランチのスケジュールはボスのおばちゃんの鶴の一声で大きく変化していく。




ファミレス社員の手腕は、ランチのボス格のおばちゃんの手綱裁き次第で決まるといって過言ではない。





追伸

氷川きよしが本当は収入も物凄くなっていて大金持ちなのに、未だに庶民的な発言をかまし続けることに感動します。
ランチのラッシュに巻き込まれるのを避けるために逃げるように店を出た。

もうすぐ、11時だった。



店の駐車場の車に乗り込み、自宅アパート付近まで続く幹線道路を眠気まなこで運転していた。


車中、次に店に行くまでの30時間程度のわずかな休みをどう過ごさなくてはならないかを思案していた。

次の出勤時とその後、数日間のスケジュールを考えて、睡眠時間を調整することがプライオリティーの第1位である。


洗濯、掃除、駐車場代の振込み、ポストに溜まった葉書やチラシの整理、シンクに溜まった汚れた食器。。。

あぁ、そうだ。布団も久々に干したいし、シーツもかえたいけどどうだろうか?

色んなやるべき、あるいはやりたいことが頭に浮かぶ。

スーパーが営業している時に買い物に行けるのは年間何回あるのだろうか?

もちろん、それを一番の優先順位にもってくればいけるかもしれないけど、気力、体力、時間的に諦めてしまうことは多い。



買い物は諦めて、ハンバーガーでも買って帰ろう。


片側二車線の高速レーンの幹線道路の脇に路上駐車し、ウェンディーズに入り、シンプルなハンバーガー類を1500円分くらい購入した。

車に乗り込み、運転しながら、ケチャップやソースが少ないものを選んで食べながら帰った。

家についてスーツを脱いで、冷蔵庫からペットボトルのアイスティーを出して、テレビをつけてベッドに座りながら、もう一つハンバーガーを食べた。

残りは電子レンジの中に入れて、目覚ましを設定して泥のように眠りについた。


目覚ましの音と共に目を覚まし、電子レンジに入れておいたハンバーガーの袋から一つだけハンバーガーをとり、レンジで温めて、残りを袋ごと冷蔵庫にしまい、缶コーヒーを冷蔵庫から取り出し喉を鳴らしながら飲み干した。

温まったハンバーガーを汚れたタオルでつかんでベッドへ戻り、腰をかけて、飲み残しのペットボトルのアイスティーとハンバーガーを胃の中に流し込んだ。


仕事帰りにウェンディーズに何回行っただろうか?

ローソンやセブンイレブンよりは断然少ないけど、結構、行ったんじゃないだろうか?




今日、テレビのニュースでウェンディーズが2009年いっぱいで日本国内の店舗が全て閉店すると報道されていた。

ウェンディーズの社員は”すき家”とか”ココス”へ行くんだろうか?と、ふと思った。